広告は配信されるが、収益化されないチャンネルが増加

最近一部のYouTuberで大きな問題とされている、YouTubeの広告収益化契約が解除されるという事態。一体YouTuber業界で何が起きているのでしょうか?

皆さんご存知の通り、YouTuberは企業とのコラボ企画の他に、YouTube上で配信されるTrueViewインストリーム広告等の広告配信費の一部をインセンティブとして受け取る事で収益を得ています。

そんな中、収益化が突然できなったという報告が多数あがっています。

ゲーム実況YouTuber、パチスロ実況YouTuberから悲鳴

ゲーム実況チャンネルYouTuberの複数のアカウントで「収益化が外されました」「広告収入が入ってこなくなった」といった報告が相次いでいます。

また、パチンコ・スロット等の実況をするYouTuberからも同じ報告があがっていました。

何が起きたかを調べてみると、YouTubeの規約変更から、第三者コンテンツの再利用へのチェックが厳しくなったようです。意味合いとしては「ゲーム実況で使っているゲームの画像(動画)は、ゲームメーカーが作ったものであり、YouTuberのものではない(第三者のコンテンツを利用している)」という理由から収益化を外されたようです。

すべてが除外されたという訳ではないですが、今後このような事例が増えていくことが想定されます。

 

YouTube動画で広告が配信されるけど、収益化されないの?

今回のポイントの一つが「動画に広告が流れるが、収益化されない」という点です。

一般のユーザーからは今までの動画を含め、収益化を外されたチャンネルの動画を見ても通常通り広告が配信されます。

しかし、そのチャンネルを運営する人・法人への広告料は一切支払われないのです。

これはそのチャンネルに今までアップロードされた動画も含め収益化されなくなりました。運営者にとっては非常に厳しい状況となりました。ユーザーから見ると(YouTubeの配信傾向から)むしろ、最近広告多くなった?くらいの感覚かもしれません。

 

 

YouTubeの支払い厳格化の前兆があった?

実はYouTubeの広告料金の支払いについては、長期的にも厳格化される傾向にありました。

例えば、2017年4月には、”収益化可能なチャンネルは総再生数1万回以上”という条件(過去の記事:YouTubeパートナープログラム改定、視聴数1万回未満のチャンネルは広告非表示に )を加え、さらに2018年2月には、”チャンネル登録者数1,000以下のチャンネルは収益化できない”、過去12ヶ月間の総再生時間が4,000時間以上”というルールが加わりました。(以前は登録数に関係なく収益化可能)

そのため、小規模チャンネル等は収益化が不可となり更新が止まるチャンネルも多く見受けられました。

YouTuberへ支払われるインセンティブの計算方法や実際の金額が大きく変動したこともあり、全体の傾向としては一部を除く動画投稿者へのインセンティブは減少傾向にありました。

そんな中、今回の変更となった形です。(他にも、危険な動画や危険行為を誘発する動画の制限等も加わりました)

途中でルールを変えていいの?・・・海外企業ではよくあるマーケティング手法

日本企業ではあまり見かけませんが、海外企業の場合、”競合他社を蹴落とした後に値上げをする”、”固定ユーザーが集まった頃に品質を落とす”等は実は以外と行われています。

例えばAmazon.comのアマゾンプライムでは、様々な動画が見放題ですが、この動画の種類を定期的に絞ったり、無料だった動画を有料に突然変更したりといった事が行われています。

もちろん規約・契約・法律上問題はまったくありませんが、日本企業の場合”イメージを悪くしたくない”という視点からあまり行われない手法で、日本人にはあまり馴染みの無い手法というだけです。

※実際には同価格で量をへらす等のことは行われています。

 

さて、複数の視点から今回の事象を見てみましたが、これからYouTubeで広告費を稼ごう!という人はある程度の計画や準備をして、しっかりとオリジナルコンテンツを作らないとユーザーが集められず、かつ収益化が全くできないという状況になるかもしれません。

 

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※本記事は執筆当時の実証に基づいて記載されています。最新の広告仕様についてはお問い合わせ下さい。

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